1. 会社概要・基本情報
サンクスアイ株式会社は、2009年5月1日に代表取締役社長・藤原誠氏によって熊本県熊本市東区に設立されたネットワークビジネス(MLM)会社です。資本金は1,300万円で、本社所在地は熊本県熊本市東区御領6丁目1-6となっています。
主な取引銀行は三菱UFJ銀行熊本支店および肥後銀行託麻東支店です。同社は植物性ミネラルとプロテオグリカンを主成分とした健康食品や化粧品の製造・販売を行っており、公益社団法人日本訪問販売協会(JDSA)の正会員として加盟しています。
設立から約16年の歴史を持ち、日本国内のみならず、台湾、香港、マカオ、タイ、マレーシアなど複数の国と地域で事業を展開しています。代表の藤原誠氏は現在シンガポールを拠点に、グローバル展開を積極的に推進しています。
2. 事業内容・ビジネスモデルの詳細説明
サンクスアイは、MLM(マルチレベルマーケティング)形式のビジネスモデルを採用しています。会員が製品を購入・愛用するとともに、新たな会員を紹介することで組織を構築し、その販売実績に応じて報酬を得る仕組みです。
同社は「4つの共育」という独自の理念を掲げており、①食育(食生活の改善と植物性ミネラルの普及による国民医療費削減)、②職育(マルチレベルマーケティングを通じた経済的自立の支援)、③商育(会員限定特典による商売繁盛のサポート)、④農育(土壌改良による本物の食物栽培の普及)を柱としています。
入会金や年会費は不要ですが、入会時に製品を1つ以上購入する必要があります。会員は製品の小売販売や、新規会員の紹介を通じて収入を得ることができ、バイナリーマーケティングプランを基本としています。同社は「豊かさの先に、食べられる喜びを」を基本理念として、健康と経済と生きがいを提供することを目指しています。
3. 取扱商品・サービスのラインナップ
サンクスアイの主力商品は、古代植物堆積層から抽出した植物性ミネラルとフルボ酸を配合した「パーフェクトミネラルアイ」です。液体タイプと粉末タイプ(パウダータイプ)があり、70種類以上のミネラルを含んでいます。
また、タブレットタイプの「ハイブリッドミネラルアイ」も人気商品です。美容分野では、高純度プロテオグリカンを配合したフィルム状サプリメント「プロフィル」が注目されており、舌の上で溶かして摂取する次世代型サプリメントとして評価されています。
その他、化粧品ラインやスキンケア製品、農業資材なども取り扱っています。これらの製品は「安心・安全」を基本コンセプトとして、厳選された原料と製造プロセスで作られており、日本製の高品質な製品として国内外で販売されています。
2024年10月には価格改定が実施され、2025年1月度から新価格での販売が開始されています。
4. 報酬プラン・システムの説明
サンクスアイの報酬プランは、バイナリーシステムを基本とし、5種類のボーナスで構成されています。
①スポンサーボーナス:直接紹介した会員の購入実績に応じて支払われる報酬
②ペアボーナス:左右のグループでペアが成立するごとに支払われるバイナリーボーナス
③バランスボーナス:左右のグループのバランスに応じて追加支払いされる報酬
④シーズンボーナス:一定期間の業績に応じて分配されるボーナス
⑤グローバルボーナス:グループ全体の売上の1%をランクごとに分配するグローバル展開に対応した報酬システムです。
全てのボーナスは月末締めの翌月25日支払いとなっています。報酬を得るためには、バイナリーマップにおいて左右に最低1名ずつ直接紹介の購入会員がいることが条件となります。
ランクはゴールド、ダブルゴールド、トリプルゴールド、シックスゴールドなど複数段階があり、上位ランクになるほど高額の報酬を得やすい仕組みになっています。
5. 会社の沿革・歴史
サンクスアイは2009年5月1日に熊本県で創業されました。設立当初から植物性ミネラルに着目し、健康食品の開発・販売を開始しました。2015年には海外展開を本格化し、台湾市場への進出を果たし、2016年12月には香港市場にも進出しました。
この時期、「サンクスアイ2.0」という中期事業計画を策定し、2020年にグローバル売上高500億円という目標を掲げました。2017年には前年比80%の増収を達成し、業界内で「NBアワード カンパニー・オブ・ザ・イヤー」を3年連続で受賞するなど、急成長を遂げました。
2019年にはカンボジア、シンガポール、ベトナムへの進出を計画し、台湾でグローバルコンベンションを開催しました。
新型コロナウイルスの影響を受けた2020年以降は、オンラインシフトを積極的に進め、フェイスブックライブを活用したセミナーや、代表によるウェビナーを導入するなど、デジタル化を推進しています。現在では7~8カ国で正式に事業を展開する国際的な企業へと成長しています。
6. 市場での位置づけ・業績
サンクスアイは、日本国内のネットワークビジネス業界において、売上高ランキングで常に上位に位置しています。2022年から2024年にかけて、売上高は約80億円から85億円の規模で推移しており、業界内では18位~20位前後にランクインしています。
2017年度には前年比80%の増収を達成し、最も活躍した企業として「NBアワード カンパニー・オブ・ザ・イヤー」を3年連続で受賞するなど、業界内でも注目される成長企業でした。
過去5年間(2018年~2022年)において、売上高ランキングで30位以内を維持し続けており、安定した成長を見せています。
ただし、業界全体の縮小傾向やコロナ禍の影響を受け、2020年にはグローバルでの売上高が前期比12%減となるなど、厳しい局面も経験しています。
それでも、海外展開を積極的に進め、台湾やマレーシアなどでは数千人規模の会員を獲得するなど、グローバル市場での存在感を高めています。
7. 特徴や強み
サンクスアイの最大の特徴は、古代植物堆積層から抽出した植物性ミネラルとフルボ酸という希少価値の高い原料にこだわっている点です。70種類以上のミネラルを含む「パーフェクトミネラルアイ」は、他社製品との差別化要因となっています。
また、高純度プロテオグリカンを配合したフィルム状サプリメント「プロフィル」は、次世代型サプリメントとして独自性があります。
同社は「4つの共育」(食育・職育・商育・農育)という理念を掲げ、単なる健康食品の販売に留まらず、食生活の改善から農業の土壌改良まで、包括的な健康支援活動を展開している点も強みです。
さらに、日本発祥のMLM企業として、海外展開にも積極的に取り組んでおり、台湾、香港、マカオ、タイ、マレーシア、シンガポールなど複数の国と地域で事業を展開しています。
グローバル展開を見据えた「サクセストラック」という独自のオリジナルシステムも導入しており、国際的なビジネス展開をサポートしています。
8. 会員・販売員の支援体制
サンクスアイは会員のビジネス活動を支援するため、様々なサポート体制を整えています。まず、「メンバーズショップ制度」を導入しており、会員は特典を活用して効果的にビジネスを展開できます。
教育面では、「サンクスアイ活動」という独自の教育プログラムを提供し、製品知識、法令遵守、ビジネススキルなどを学べる機会を設けています。
オンラインセミナーやウェビナーも定期的に開催されており、代表の藤原社長自らが登壇することもあります。
また、公益社団法人日本訪問販売協会(JDSA)の教育登録制度を活用し、販売員の資質向上を図っています。カスタマーサービスの営業時間は10:00~17:00(土・日・祝日休)となっており、お客様相談窓口も設置されています(電話:096-285-6613)。
さらに、成功者によるダイヤモンドフォーラムやグローバルコンベンションなど、モチベーション向上イベントも開催されています。会員登録には既存会員からの紹介が必要ですが、その後のサポート体制は充実しています。
9. 法令遵守への姿勢・コンプライアンス
サンクスアイは法令遵守を重視しており、会員規約において特定商取引法(特商法)および医薬品医療機器等法(薬機法)を含む全ての法令を遵守することを義務付けています。会員は事業主として、条例を含むすべての法規制を守る必要があります。
同社は公益社団法人日本訪問販売協会(JDSA)の正会員として加盟しており、業界の自主規制にも積極的に協力しています。
過去には行政指導を受けた経緯もありますが、その後はマニュアルの改訂や処分強化などの改善措置を実施しています。全国の条例についても会員に周知し、地域ごとの規制を遵守するよう指導しています。
また、誇大な効能表現や不適切な勧誘を防ぐため、コンプライアンスツールやガイドブックを作成し、会員に配布しています。お客様相談窓口を設置し、トラブルの早期解決にも努めています。
概要書面や法定書面の改訂も定期的に実施し、最新の法規制に対応する体制を整えています。このように、過去の課題を踏まえ、継続的にコンプライアンス体制の強化に取り組んでいます。
10. 社会貢献活動・CSR
サンクスアイは「豊かさの先に、食べられる喜びを」という理念のもと、社会貢献活動に力を入れています。最も特徴的なのは「農育」の取り組みで、植物性ミネラルを活用した土壌改良による「愛産物農法」の普及を推進しています。
これは化学肥料に頼らない持続可能な農業を目指すもので、本物の食物が収穫できる環境づくりに貢献しています。また、「食育」活動を通じて、食生活の改善と植物性ミネラルの普及による国民医療費の削減を目指しています。
2025年問題(高齢化社会の課題)に対しても、健康・経済・生きがいを提供することが真の社会貢献になるという考えを示しています。
海外展開においても、単なるビジネス拡大ではなく、現地の人々に健康を届けるという社会的使命を掲げています。「感謝(サンクス)と愛(アイ)を世界中に広げる」という社名の由来通り、物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさを追求する企業姿勢を打ち出しています。
日本発祥のMLM企業として、日本の食の明るい未来を創造する活動にも取り組んでいます。
11. 成功事例・体験談
サンクスアイでは、ダイヤモンドフォーラムやグローバルコンベンションなどのイベントで、成功者の体験談が共有されています。
2019年の台湾でのグローバルコンベンションでは、「熊本の会社から日本の会社へ、そして世界の会社へ」という藤原社長のビジョンが示され、わずか5年間で7カ国への正式開業を達成した経緯が紹介されました。
成功者の中には、他社で成功していた経験者がサンクスアイに移籍し、1から組織を構築して再び成功を収めた事例も報告されています。
製品愛用者からは、植物性ミネラルやプロテオグリカンの効果を実感したという声も多く、健康改善の体験談が会員の活動のモチベーションとなっています。
また、主婦や副業として活動する会員が、在宅で収入を得られるようになったという事例も紹介されています。
ただし、成功には継続的な努力と適切な勧誘方法が必要であり、全ての会員が高収入を得られるわけではありません。成功者の多くは、製品への信頼と4つの共育という理念への共感を基盤にしています。
12. 業界内での評判や受賞歴
サンクスアイは2017年度に、前年比80%の増収を達成し、最も活躍した企業として「NBアワード カンパニー・オブ・ザ・イヤー」を3年連続で受賞しました。
これは業界内でも高く評価される実績です。ネットワークビジネス業界の売上高ランキングでは、2022年から2024年にかけて18位~20位前後を維持しており、中堅企業として安定した地位を確立しています。
公益社団法人日本訪問販売協会(JDSA)の正会員として加盟しており、業界団体からも認められた企業です。ただし、過去には行政指導を受けた経緯もあり、誇大な効能表現や不適切な勧誘に関する問題が指摘されたことがあります。
その後、改善措置を実施し、コンプライアンス体制を強化しています。会員からの評価は分かれており、製品の品質や会社の理念を高く評価する声がある一方で、ビジネスとして成功することの難しさを指摘する声もあります。
業界内では、グローバル展開に積極的な企業として注目されており、特に海外市場での成長が期待されています。
13. 今後の展望・計画
サンクスアイは、グローバル展開をさらに加速させる方針を示しています。既に台湾、香港、マカオ、タイ、マレーシアなど複数の国と地域で事業を展開しており、今後はインド、インドネシア、シンガポールでの正式開業を準備中です。
「サンクスアイ2.0」という中期事業計画では、グローバル売上高500億円という目標を掲げており、海外市場での成長が重要な戦略となっています。
デジタル化の推進も重要な方針で、サンクスアイオリジナルアプリの全世界サービス利用開始など、オンラインでのビジネス活動をサポートする体制を強化しています。コロナ禍を契機に進めたオンラインシフトは、今後も継続・発展させる計画です。
製品面では、植物性ミネラルとプロテオグリカンという独自素材を活かした新製品の開発も期待されています。
また、「4つの共育」という理念のもと、農育活動を通じた土壌改良や愛産物農法の普及にも力を入れる方針です。2025年問題に対応し、健康・経済・生きがいを提供する社会貢献型企業としての存在感を高めることを目指しています。



