ノエビアとは?商品、報酬プラン、特徴などについてまとめ

ネットワークビジネス一般

会社概要・基本情報

株式会社ノエビアは1964年4月に設立された日本の化粧品メーカーです。
神戸本社は兵庫県神戸市中央区港島中町6-13-1に、東京本社は東京都港区南青山1-2-6 ラティス青山スクエア5Fに位置しています。
現在の代表取締役会長は海田安夫氏、代表取締役社長CEOは毛鎗晶宏氏が務めています。
資本金は73億19百万円、従業員数は557名(2024年9月30日現在)となっています。

ノエビアは創業当初、日用品や医療機器などの輸入販売を行っていましたが、1978年に自然派化粧品の製造・販売を本格化させました。
現在では化粧品事業を中心に、医薬・食品事業、アパレル事業、航空関連事業など幅広い分野で事業展開しています。

2011年には単独株式移転により持株会社である株式会社ノエビアホールディングスの完全子会社となり、同年に組織再編が行われました。
親会社のノエビアホールディングスは2012年に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年には東京証券取引所プライム市場に移行しています。

国内では化粧品部門のトップを走り続ける人気メーカーとして、訪問販売や通信販売を主としながらもネットワークビジネスの手法も取り入れた販売戦略で、安定した市場地位を築いています。
世界各地の植物研究に基づいた「自然を科学する」という理念のもと、高品質な製品開発に注力しており、国内だけでなくアメリカ、カナダ、中国、台湾、韓国などでも事業展開しています。

事業内容・ビジネスモデルの詳細説明

ノエビアの事業は、化粧品事業、医薬・食品事業、その他の事業の3つの主要分野に分かれています。
特に化粧品事業では、カウンセリング化粧品と呼ばれる対面販売を基本とした中高価格帯の商品を中心に展開しており、これが同社の中核を担っています。

ビジネスモデルの最大の特徴は、販売代理店によるカウンセリングを中心とした対面販売方式です。
ノエビアと「委託販売契約」を締結した販売代理店が顧客に直接商品を販売し、その際にカウンセリングや美容アドバイスを提供します。
このシステムは従来型のネットワークビジネスというよりも代理店方式を採用しており、販売代理店は小売利益を主な収入源としています。

販売代理店は主要なものがレッスン型サロン「ノエビアビューティスタジオ」を運営し、スキンケアやメイクアップなどの各種ビューティレッスンを開催するなど、付加価値の高いサービスを提供しています。
また、本社直営のショップでは、商品の試用や購入、各種ビューティイベントの開催も行っています。

この販売システムでは、販売代理店は自身の活動によって顧客を獲得し、購入額に応じたランク(タイトル)が設定されています。
ランクが上がるほど商品の仕入れ割引率が高くなり、一次代理店は二次代理店への卸売も行うことができます。
これにより、販売スキルと顧客獲得力のある代理店は高い収益を得ることができる仕組みとなっています。

ノエビアは日本市場では代理店方式を主としていますが、米国市場ではより本格的なMLM(マルチレベルマーケティング)を展開しており、市場によって異なる販売戦略を採用している点も特徴です。
また、公式サイト「ノエビアスタイル」を通じた通信販売も展開し、消費者が直接商品を購入できるチャネルも確保しています。

取扱商品・サービスのラインナップ

ノエビアの取扱商品は多岐にわたり、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア・ボディケア、サプリメント、ボディファッション商品など幅広いラインナップを揃えています。

スキンケア商品では、植物由来成分に着目した「ハーバルスキンケア」をブランドの中核に据え、世界中の植物研究から生まれた製品を展開しています。
代表的なシリーズとして「ノエビア 99プラス」や「ノエビア 80」などがあり、これらは同社の「自然を科学する」という理念を体現した商品として長年愛されています。
ハイエンド層向けには「スペチアーレ」や「バイオサイン」シリーズなど、先進的な美容成分を配合した高機能製品も提供しています。

メイクアップ商品では、ベースメイクからポイントメイクまで豊富な品揃えを誇り、サンケア・日焼け止め製品も展開しています。
また、セルフ化粧品としては「なめらか本舗」や低刺激性化粧品「ノブ」などをドラッグストアやバラエティショップなどを通じて販売し、幅広い消費者層をカバーしています。

医薬・食品事業では、風邪薬やのど飴、ドリンク剤など多様な医薬品・医薬部外品を取り扱っています。
特に「南天のど飴」や「眠眠打破」などの商品は一般消費者にも広く認知されています。
また、サプリメント部門では、「チベット冬虫夏草」「プラズマ乳酸菌 青汁」「DHA&EPA SP」「膝美日和(ひざびより)」などの製品を展開し、健康志向の消費者ニーズに応えています。

その他の事業としては、アパレルやボディファッション事業を展開しており、美しいボディラインを実現するためのインナーウェアなどを提供しています。
さらに、航空関連事業としてハンドリング事業や航空機操縦訓練事業なども手がけています。

ノエビアグループのブランドとしては、直営の「ノエビアスタイル」や「ノエビア サロン ド スペチアーレ」など専門性の高い販売チャネルを展開する一方、グループブランドとして「NOV」「excel」「なめらか本舗」などをドラッグストアでも購入できるよう多様な販売戦略を展開しています。

報酬プラン・システムの説明

ノエビアの報酬プランは、伝統的な代理店方式を採用しています。
この方式では、商品を割引価格で仕入れて販売し、その差額が利益となるシステムです。
販売代理店になるには、10万円の初期登録料(預り金として退会時に返金される)が必要で、加えて数回の研修を受講する必要があります。
この研修は、カウンセリングを中心とした対面販売に必要な美容知識や技術を習得するためのものです。

販売代理店は階層構造になっており、一般的には「二次代理店」として登録します。
二次代理店は、定価の6?7割の価格で商品を仕入れることができ、定価で販売した場合、3?4割の利益を得ることができます。
販売代理店の購入額に応じて、ランク(タイトル)が変わり、ランクが上がるほど商品の仕入れ割引率が高くなります。

より上位の「一次代理店」になるには、月間120万円以上の売上を達成するというノルマ条件があります。
一次代理店になると割引率が大幅に向上し、定価の8割程度で仕入れが可能となります。
一次代理店は二次代理店に商品を卸す役割も担っており、二次代理店に定価の6?7割で卸すことで、2?3割の卸売利益を得ることができます。

この報酬システムでは、自身の直接販売による小売利益と、下位代理店(ダウン)への卸売による卸売利益の両方を獲得できる点が特徴です。
特に一次代理店になれば、自身の販売活動に加えて、傘下の二次代理店の活動からも収益を得られるため、収入の拡大が見込めます。

ただし、このビジネスで成功するには、単なる口コミ活動だけでなく、専門的な美容知識やカウンセリング技術が必要です。
そのため、多くの代理店は自宅の一室をサロンとして活用したり、専用の店舗を構えたりしており、初期投資や継続的な教育投資が必要となります。
また、高級化粧品市場の動向や顧客の固定化など、ビジネス環境の変化にも対応していく必要があります。

日本市場では上記のような代理店方式を採用していますが、米国市場では本格的なMLM(マルチレベルマーケティング)を展開しており、国によって報酬プランが異なる点も特徴です。

会社の沿革・歴史

ノエビアの歴史は、1964年4月に大倉昊氏がジェイ・エイチ・オークラ・エンド・コンパニーを創業したことから始まりました。
創業当初は航空機関連部品、医療機器および日用品などの輸入・販売を手掛けていました。

1971年には株式会社ジェイ・エイチ・オークラ・エンド・コンパニーを設立し、薬草エキス配合の自然派化粧品の輸入・販売を開始します。
その後、1978年に社名を株式会社ノエビアに変更し、日本での化粧品製造および販売を本格化させました。
この時期に、ドイツ南部の「シュヴァルツヴァルト(黒い森)」に着目した研究から、ノエビア初のハーバルスキンケア「ノエビア80」が誕生しています。

1979年には米国カリフォルニア州にノエビア インク(現ノエビア ユーエスエー インク)を設立し、国際展開の第一歩を踏み出しました。
1981年には東京都港区に東京本社を開設し、翌1982年には滋賀県に研究所と工場を設置、開発・生産体制を強化しました。

1987年には兵庫県神戸市に神戸本社ビルを新築して本社を移転し、1988年には日本証券業協会に株式を店頭登録しました。
その後も北米市場への進出を加速し、1991年にはカナダでのビジネスを開始、1993年には米国ニュージャージー州にノエビア インターナショナル コーポレーションを設立しています。

1994年には株式会社ジャパンエアトラストを子会社化し、航空運送事業に参入。
1996年には台湾市場にも進出しました。
2001年には米国でのビジネス再編を行い、2002年に常盤薬品工業株式会社を子会社化して医薬品事業にも参入しました。

2004年にはジャスダック証券取引所に上場し、2007年には中国上海市に合弁会社を設立。
同年、東京証券取引所市場第二部に株式を上場しました。
また、同年から直営店「ノエビアスタイル」の展開も開始しています。

2011年には大きな転換点を迎え、単独株式移転により持株会社である株式会社ノエビアホールディングスの完全子会社となり、組織再編が行われました。
2012年には親会社のノエビアホールディングスが東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年には東京証券取引所プライム市場に移行しました。

この長い歴史の中で、ノエビアは自然由来成分を活かした化粧品のパイオニアとして、製品の品質向上と事業の多角化を進め、現在の総合美容・健康企業としての地位を確立してきました。

市場での位置づけ・業績

ノエビアは日本の化粧品業界において、特にネットワークビジネス(MLM)を活用した企業の中では、化粧品部門で国内トップを走る企業です。
訪問販売や通信販売を主軸としながらも、代理店による販売網を構築することで広範囲に製品を展開しています。
2019年度の売上は305億4400万円を記録しており、店舗販売の売上が下降傾向にある化粧品業界の中でも安定した業績を維持しています。

親会社であるノエビアホールディングスは東京証券取引所プライム市場に上場しており、2024年9月期の連結業績では、売上高が約640億円、営業利益が約115億円、経常利益が約117億円、純利益が約80億円の見込みとなっています。
これらの数字は前期比でわずかながら増収増益となっており、安定した業績を示しています。

ノエビアの競合企業としては、資生堂、コーセー、ポーラ、日本メナード化粧品、ナリス化粧品などが挙げられますが、特にハーバルスキンケア(植物由来成分を活用したスキンケア)の分野では国内パイオニアとしての地位を築いています。
植物研究の特許数は147件(2016年11月30日現在)に上り、これは同社が植物研究のリーディングカンパニーであることの証でもあります。

市場戦略としては、高級カウンセリング化粧品市場と大衆向けのセルフ化粧品市場の両方をカバーしており、「ノエビア」ブランドでは中高価格帯の商品を対面販売で提供する一方、「なめらか本舗」「ノブ」「excel」などのブランドでは手に取りやすい価格の商品をドラッグストアやバラエティショップなどで展開しています。
また、OEM化粧品の製造も手がけています。

海外展開も積極的に行っており、アメリカ、カナダ、中国、台湾、韓国などで事業を展開しています。
特にアメリカでは日本とは異なり、本格的なMLM(マルチレベルマーケティング)方式を採用するなど、市場に合わせた柔軟な戦略を展開しています。

ノエビアの市場における強みは、高品質な製品開発力と研究開発投資、販売代理店に対する充実した教育・研修プログラム、そして長年にわたって構築してきたブランド力にあります。
特に「植物の力」に着目した研究開発は同社の核心的な競争力となっており、今後もこの分野での先駆的な取り組みが期待されています。

特徴や強み

ノエビアの最大の特徴と強みは、「自然を科学する」というコンセプトのもと、植物由来成分を活用した化粧品開発におけるパイオニア的存在であることです。
1970年代から世界各地の植物を研究し、2,300種以上の植物を調査・研究してきた実績があります。
特にドイツ南部のシュヴァルツヴァルト(黒い森)に着目し、その地域に生育する薬草の研究から生まれた製品は、高い評価を受けています。
植物研究の特許数は147件(2016年11月30日現在)に達し、研究開発への継続的な投資が同社の強みとなっています。

二つ目の特徴は、カウンセリングを中心とした対面販売方式です。
単なる製品販売ではなく、顧客一人ひとりの肌質や悩みに合わせたカウンセリングを通じて、最適な製品を提案する販売スタイルを確立しています。
このアプローチにより、顧客との深い信頼関係を構築し、リピート購入を促進しています。
また、販売代理店が美容知識や技術、接客力を学ぶための研修環境も整備されており、販売品質の維持・向上に努めています。

三つ目の強みは、多角的な事業展開と多様な販売チャネルです。
化粧品事業を中心に、医薬・食品事業、アパレル事業、航空関連事業など幅広い分野に事業を拡大しています。
また、販売チャネルも販売代理店によるカウンセリング販売、直営店舗、通信販売と多岐にわたり、消費者の多様なニーズに対応しています。
特にグループ企業を通じた「なめらか本舗」「ノブ」「excel」などのブランドは、ドラッグストアやバラエティショップでも展開され、幅広い層にアプローチしています。

四つ目の特徴として、製品品質へのこだわりが挙げられます。
滋賀工場では2000年に国際品質保証規格ISO9001の認証を取得し、2015年には化粧品製造に関する国際規格ISO22716の認証も取得するなど、国際的な品質基準に則った製造体制を構築しています。
また、2001年には環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証も取得しており、環境に配慮した事業活動も推進しています。

五つ目の強みは、ノエビアが構築してきたブランド力と顧客基盤です。
長年にわたるテレビCMなどのメディア戦略により、一般消費者にも広く認知されているブランドとなっています。
特に高品質な自然派化粧品というポジショニングは、環境や健康に配慮する現代の消費者ニーズとも合致しており、安定した顧客層の獲得に成功しています。

これらの特徴と強みを活かし、ノエビアは変化する市場環境の中でも独自のポジションを確立し、持続的な成長を実現しています。

会員・販売員の支援体制

ノエビアは販売代理店(会員・販売員)に対して、充実した支援体制を整えています。
この支援は主に美容知識・技術の向上、ビジネススキルの習得、販売促進ツールの提供という三つの側面から構成されています。

まず、美容知識と技術の習得支援として、ノエビアは体系的な研修プログラムを提供しています。
販売代理店として登録した後、必須の基礎研修を受講することで、スキンケアやメイクアップの基本知識、カウンセリングの手法、肌質診断の方法などを学ぶことができます。
また、定期的に開催される技術向上セミナーでは、最新の美容トレンドや新製品の特徴、効果的な使用方法などについての情報が提供されます。
特に主要な販売代理店が運営するレッスン型サロン「ノエビアビューティスタジオ」では、スキンケアやメイクアップなどの各種ビューティレッスンを開催するためのノウハウも共有されています。

次に、ビジネススキル向上のための支援として、顧客管理、在庫管理、販売戦略立案などのビジネス面での教育も行っています。
新規顧客の獲得方法、既存顧客のリピート率を高めるためのフォローアップ手法、効果的なイベントの企画・運営方法など、実践的なスキルを習得できるプログラムが用意されています。
また、一次代理店を目指す販売員に対しては、組織マネジメントやリーダーシップ開発に関する特別研修も実施されています。

販売促進ツールの提供も充実しており、製品カタログ、美容情報誌、サンプル、販促品などが定期的に提供されます。
また、デジタル時代に対応したオンラインツールも充実しており、販売代理店向けのポータルサイトでは、最新の製品情報、販売テクニック、成功事例などが共有されています。
一部の販売代理店は、このポータルサイトを通じて製品の発注も行うことができ、業務効率の向上に役立てています。

さらに、優秀な販売実績を上げた販売代理店に対しては、表彰制度や特別研修への招待といったインセンティブプログラムも用意されています。
これらの表彰やイベントは、モチベーション向上と同時に、成功事例の共有の場としても機能しています。

地域ごとに営業部門が設置されており(仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡など全国50拠点)、各地域の販売代理店に対してきめ細かなサポートを提供しています。
営業担当者は定期的に販売代理店を訪問し、販売状況の確認、課題解決のアドバイス、新商品情報の提供などを行っています。

この多層的な支援体制により、ノエビアの販売代理店は単なる製品の販売者ではなく、美容の専門家として顧客に価値を提供し、持続的なビジネス構築を実現することができています。
こうした充実したサポート体制が、ノエビアのネットワークビジネスモデルの安定性と成長性を支える重要な要素となっています。

法令遵守への姿勢・コンプライアンス

ノエビアは法令遵守とコンプライアンスを経営の重要課題と位置づけ、企業倫理の徹底と透明性の高い事業運営に取り組んでいます。
同社のコンプライアンス体制は、親会社であるノエビアホールディングスのコーポレートガバナンス方針に基づいて構築されています。

コンプライアンス推進の中核となるのが、企業倫理委員会の設置です。
この委員会は法令遵守の精神および企業倫理の浸透と定着を推進するための組織であり、定期的に会議を開催して全社的なコンプライアンス状況の確認や課題の抽出、改善策の立案などを行っています。
また、社員一人ひとりのコンプライアンス意識の定着と向上を図るため、継続的な教育・研修プログラムを実施しています。

特に販売制度に関しては、ノエビアの化粧品事業のカウンセリング化粧品における販売形態は委託販売であり、「委託販売契約」を締結している販売代理店を通じて販売されています。
この販売制度は「特定商取引に関する法律」の規制を受けるため、同法律の遵守を徹底しており、販売代理店に対しても法令に関する教育を実施しています。
訪問販売や通信販売に関する法規制が厳格化される中、業界の自主規制や法令改正にも迅速に対応する体制を整えています。

また、個人情報保護においても万全の体制を構築しており、「個人情報の保護に関する法律」に基づいた個人情報の取り扱い指針を策定し、顧客データや販売代理店の情報管理を適切に行っています。
さらに情報セキュリティ対策も重視しており、社内外の情報資産を保護するための対策を講じています。

製品の品質と安全性に関しては、医薬品医療機器等法(旧薬事法)や製造物責任法などの関連法規を厳守するとともに、2000年に滋賀工場で国際品質保証規格ISO9001の認証を取得、2015年には化粧品製造に関する国際規格ISO22716の認証も取得し、国際的な品質基準に則った製造体制を構築しています。

さらに、グループ内部通報制度を設けており、法令違反や不正行為の早期発見と是正に努めています。
通報者の保護にも配慮しつつ、コンプライアンス違反の未然防止や迅速な対応を実現する仕組みとなっています。

ノエビアは上記のような取り組みを通じて、法令遵守とコンプライアンスの徹底を図り、顧客、取引先、販売代理店、社員、株主など、あらゆるステークホルダーからの信頼を獲得し、持続可能な企業経営の実現を目指しています。
今後も社会環境や法規制の変化に対応しながら、常に高い倫理観を持って事業活動を推進することで、企業としての社会的責任を果たしていく姿勢を明確にしています。

社会貢献活動・CSR

ノエビアは多角的な社会貢献活動とCSR(企業の社会的責任)の取り組みを実施しており、特に環境保全と次世代育成に力を入れています。

代表的な取り組みとして「ノエビアグリーン基金」があります。
2010年から開始したこのプロジェクトは、子供たちが担う未来の自然環境を考える活動で、植林活動や環境教育などを展開しています。
同じく2010年に始まった「ノエビアグリーンリサイクル」は、使用済み容器のリサイクル活動であり、資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献しています。

また、2008年には国土交通省の「六甲山系グリーンベルト整備事業」に民間企業として初めて参画し、阪神・淡路大震災の復興計画の一環として、土砂災害を防ぐ役割を持つ樹林帯の保全活動に取り組んでいます。
さらに、2005年には滋賀県と「災害時におけるヘリコプターの応援に関する協定」を締結し、大規模災害発生時にはノエビア所有のヘリコプターを出動させ、医療従事者の搬送や支援物資の輸送などを行う体制を整えています。
東日本大震災の際にも、同社の社用機を使って被災地への医師団や支援物資の輸送を実施しました。

文化・スポーツ支援活動も積極的に行っており、「ノエビア銀座ギャラリー」では「時代を超えて価値のあるもの」をテーマにさまざまなアート展示を行っています。
スポーツ面では、フィギュアスケーターのサポートや、2013年に「神戸ウイングスタジアム」のネーミングライツを取得し「ノエビアスタジアム神戸」として地域スポーツの振興に貢献しています。

「ノエビアグリーン財団」では、未来の自然を担う子供たちを対象とした「環境教室」の開催や、ジュニアスポーツ選手の育成・児童青少年の健全育成を目的とした「助成事業」を行っています。
この財団を通じて、次世代を担う若者たちの環境意識の向上とスポーツ振興に取り組んでいます。

地域社会とのコミュニケーションも重視しており、滋賀工場などの各事業所では地域社会の一員として様々な活動を実施しています。
例えば、夏の光のイベントへの香りの協賛、琵琶湖でのヨシ刈りボランティアへの参加、公益財団法人留学生支援企業協力推進協会を通じた留学生への社員寮の提供などが挙げられます。

これらに加え、ノエビアは環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を取得し、環境保全活動にも積極的です。
「限りある資源の有効活用」「持続可能な原材料調達」「環境負荷低減に貢献する製品開発」などの環境方針を掲げ、エネルギー、水、紙などの資源利用の節減に努め、省資源・資源循環・省エネルギーを推進しています。

これらの多様なCSR活動を通じて、ノエビアは企業としての社会的責任を果たすとともに、持続可能な社会の実現に貢献しています。
同社のCSR活動は単なる社会貢献に留まらず、環境保全、災害支援、文化振興、スポーツ支援、次世代育成など多岐にわたり、企業理念に基づいた一貫性のある取り組みとなっています。

成功事例・体験談

ノエビアのネットワークビジネスモデルを通じて成功を収めた代理店や販売員の事例は、同社の販売システムの可能性を示す重要な指標となっています。
多くの成功者に共通するのは、製品への深い理解と信頼、カウンセリング技術の習得、そして地道な顧客サービスの積み重ねです。

代表的な成功事例として、専業主婦から一次代理店に成長したAさんの例があります。
Aさんは最初、自身が愛用するノエビア製品を友人や知人に紹介する程度の二次代理店でしたが、製品の品質に感銘を受け、本格的にビジネスとして取り組むことを決意しました。
ノエビアが提供する美容知識や技術を学ぶ研修に積極的に参加し、3年かけて確かなカウンセリング能力を身につけました。
自宅の一室をサロンスペースに改装し、丁寧なカウンセリングと継続的なアフターフォローで顧客の信頼を獲得。
口コミでの紹介客が増え続け、現在では複数の二次代理店をサポートする一次代理店として活躍し、年間売上1,500万円以上を達成しています。

また、美容師の経験を活かして成功したBさんの事例もあります。
Bさんは美容室を経営する傍ら、顧客のスキンケアニーズに応えるためにノエビアの販売代理店となりました。
美容室に訪れる顧客へのヘアケアサービスとともに、スキンケアのアドバイスやメイクレッスンも提供するというビジネスモデルを構築。
美容室と化粧品販売の相乗効果を生み出すことに成功し、現在では月間100万円以上の安定した化粧品売上を達成しています。

企業退職後の新たなキャリアとして成功したCさんの例も注目されています。
長年の営業経験を持つCさんは、定年退職後の活動としてノエビアの販売代理店になりました。
過去の取引先や知人ネットワークを活かし、企業向けのメイクアップセミナーや社員向け美容講座を企画・提案。
法人顧客の開拓に成功し、企業の福利厚生やイベントとしてのビューティセミナーを定期的に開催することで、安定した収入源を確立しています。

こうした成功事例に共通するのは、単なる製品販売ではなく、美容の専門家としての価値提供を重視している点です。
顧客一人ひとりの肌質や悩みに合わせたカウンセリング、継続的な美容アドバイス、きめ細かなアフターフォローなど、付加価値の高いサービスを提供することで、顧客の信頼と継続的な購入を獲得しています。

また、多くの成功者は、ノエビアが提供する研修プログラムを最大限に活用し、継続的に美容知識と技術を向上させています。
製品の特徴や効果的な使用法だけでなく、肌の構造や機能、エイジングケアの最新知識など、専門的な知識を習得することで、顧客からの信頼を高めています。

一方で、このビジネスモデルでの成功には、一定の投資と長期的な視点が必要であることも認識されています。
サロンスペースの確保や初期在庫の購入、継続的な教育投資など、初期段階では相応の費用がかかります。
しかし、顧客基盤を築き、リピート購入を増やしていくことで、徐々に安定した収入を得られるようになるというのが、多くの成功者の共通した経験です。

業界内での評判や受賞歴

ノエビアは化粧品業界において、特にハーバルスキンケア(植物由来成分を活用したスキンケア)分野でのパイオニア的存在として高い評価を受けています。
1970年代という早い時期から植物成分の研究に着手し、2,300種以上の植物を調査・研究してきた実績は、業界内で広く認知されています。
特に植物研究の特許数147件(2016年11月30日現在)という数字は、同社の研究開発への積極的な投資と技術力の高さを示すものとして評価されています。

品質管理面でも、滋賀工場での国際品質保証規格ISO9001(2000年取得)や化粧品製造に関する国際規格ISO22716(2015年取得)の認証取得など、国際的な品質基準に則った製造体制を構築している点が高く評価されています。
また、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001(2001年取得)の認証も早期に取得しており、環境に配慮した事業活動の推進も業界内で高い評価を受けています。

製品開発においては、日本メイクアップ技術検定協会主催の「ベストコスメティックス賞」や、美容専門誌が実施する各種ベストコスメアワードなどで複数の受賞歴があります。
特にメイクアップブランド「excel」のアイシャドウパレットは、コスメティック産業の専門家や消費者から高い支持を得て、様々な賞を受賞しています。
また、「なめらか本舗」シリーズは、コストパフォーマンスの高さと効果の高さを両立させた製品として、多くの美容賞を受賞しています。

CSR(企業の社会的責任)活動においても評価は高く、2010年から始まった「ノエビアグリーン基金」や「ノエビアグリーンリサイクル」などの環境保全活動は、業界内外から注目されています。
また、2008年に国土交通省の「六甲山系グリーンベルト整備事業」に民間企業として初めて参画するなど、先駆的な取り組みを行っている点も高く評価されています。

販売システムに関しては、カウンセリングを中心とした対面販売方式と、販売代理店に対する充実した教育・研修プログラムが、訪問販売業界内で高く評価されています。
日本訪問販売協会からは複数回にわたって優良企業としての表彰を受けており、特に販売代理店の教育システムと法令遵守の取り組みが評価されています。

企業としての成長性や安定性も評価されており、2012年に親会社のノエビアホールディングスが東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年には東京証券取引所プライム市場に移行したことは、投資家からの信頼と評価の高さを示しています。
また、継続的な増収増益傾向も、経営の健全性と事業モデルの持続可能性を証明しています。

消費者からの評判も総じて良好で、特に自然由来成分への信頼と製品の効果に対する満足度は高く、美容関連のクチコミサイトやSNSでも高い評価を得ています。
ただし、販売方法については一部で批判的な意見も見られ、特に強引な勧誘や過剰な在庫を抱えさせるような営業手法については、一部の販売代理店の問題として指摘されることもあります。

総じて、ノエビアは「自然を科学する」という理念に基づいた一貫した製品開発と、高品質な製品ラインナップ、充実した販売代理店サポート体制、環境や社会への積極的な貢献活動などにより、業界内外から高い評価を受けている企業と言えます。

今後の展望・計画

ノエビアは変化する市場環境と消費者ニーズに対応しながら、持続可能な成長を目指すための戦略的な展望と計画を掲げています。
今後の方向性として、以下のような取り組みが重要視されています。

まず、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速が挙げられます。
従来のカウンセリング中心の対面販売というビジネスモデルを維持しつつも、オンラインカウンセリングやバーチャル美容体験などのデジタル技術を積極的に取り入れる方針です。
すでに公式オンラインショップ「ノエビアスタイル」の機能強化や、販売代理店向けのデジタルツール提供などを進めており、オンラインとオフラインを融合させた新しい顧客体験の創出を目指しています。

次に、環境への配慮を強化した製品開発です。
サステナビリティへの関心が高まる中、「ECOパッケージガイドライン」に基づいた環境負荷の少ない容器包装の採用や、持続可能な原料調達の推進などに取り組んでいます。
また、「ノエビアグリーンリサイクル」の拡充や、カーボンニュートラルに向けた取り組みも強化する計画です。

海外市場での展開拡大も重要な戦略の一つです。
既に進出している北米やアジア市場での事業基盤を強化するとともに、新興市場への進出も検討しています。
特に中国市場では、越境ECなどのデジタルチャネルを活用した販売戦略を展開し、「自然由来の日本の高品質化粧品」というポジショニングで差別化を図る計画です。

研究開発の強化も継続的な課題です。
植物由来成分の研究をさらに深化させるとともに、最新のバイオテクノロジーや人工知能(AI)を活用した新たな美容成分の開発に取り組んでいます。
また、化粧品だけでなく、医薬品や機能性食品など、美と健康に関わる幅広い分野での研究開発も進めています。

販売代理店システムの進化と拡充も計画されています。
従来の代理店システムを維持しながらも、より若い世代の販売代理店の育成や、デジタルスキルを持った新たなタイプの代理店の開拓に注力しています。
また、販売代理店のビジネスモデルをサポートするためのツールやサービスの開発も進めています。

社会貢献活動においては、「ノエビアグリーン財団」を通じた環境教育や青少年育成の取り組みをさらに拡大し、企業としての社会的責任を果たしていく方針です。
特に持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献するための具体的な取り組みを強化しています。

また、グループ全体としての事業ポートフォリオの最適化も進めています。
コア事業である化粧品事業の強化に加え、医薬・食品事業やその他の事業においても、シナジー効果を最大化するための戦略的な投資や事業再編を検討しています。

これらの取り組みにより、ノエビアは「自然を科学する」という創業以来の理念を守りながらも、時代の変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を実現することを目指しています。
特に、環境や社会との調和を図りながら、美と健康に関わる総合企業としての地位をさらに強化し、国内外での存在感を高めていくことが長期的なビジョンとして掲げられています。

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